Business & Economic Review 2008年10月号
【REPORT】
2008年アメリカ大統領選挙:マケイン、オバマ両候補の経済政策比較
2008年09月25日 調査部 マクロ経済研究センター 研究員 下田裕介
要約
アメリカ大統領選挙は、共和・民主両党の党大会を終え、いよいよ11月4日の本選挙投票日に向けて佳境を迎える。 今回の大統領選挙が過去数回の選挙と比べて異なるのは、アメリカの経済状況が極めて不芳な状況のもとで実施されようとしている点である。実際、アメリカ国民の大統領選挙における最大の関心事項も、昨年までの「イラク戦争」から「経済」へと大きく変化している。このため、マケイン、オバマ両候補の経済運営方針の違いは、選挙結果を左右する重要なポイントになるとみられる。また、経済有事ともいえる環境下で行われる今回の政権選択は、中期的なアメリカ経済のあり方を大きく左右する分水嶺となる可能性を秘めている。