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リサーチ・アイ No.2021-034

日銀の地銀支援策の効果をどうみるか ― 経費率重視が真の地域金融強化につながるのか検証が必要 ―

2021年09月15日 大嶋秀雄


本年9月10日、日銀は、金融システムレポート別冊「地域金融強化に向けた取り組み」を公表。3月に運用開始した「地域金融強化のための特別当座預金制度」の考え方とともに、経営基盤強化に向けた金融機関の取り組みを解説。

本制度は、経費率(OHR、経費/業務粗利益)改善や経営統合等で経営基盤を強化した地銀等に対して、日銀当座預金に+0.1%の特別付利を行う。申請金融機関数は公開されていないものの、レポートによれば、多くの金融機関がOHR要件で申請し、店舗再編や人件費削減・抑制等を加速させた結果、2020年度のOHRは低下。コロナ危機による特殊要因もあったとみられるものの、一義的に本制度は所期の効果をあげたと言える。もっとも、以下2点について、引き続き議論・検証が必要。

第1に、金融機関経営に与える影響度。本レポートによると、OHR要件で申請した地銀では、OHRを経営上の重要指標に位置付ける銀行が2割増加した一方、自己資本比率や最終利益を重視する銀行は減少。金融機関の取り組みを後押しするための本制度が、過度に金融機関の経営方針に影響を与えていないか、日銀の役割とも照らし合わせて議論すべき。

第2に、地域金融強化という政策目的への寄与度。OHRは収益とコストの両面を捉える指標であり、今後、コロナ危機での貸出増加という特殊要因が剥落し、収益強化が難しくなれば、過度に経費削減に傾斜し、必要な投資や人材の削減につながる可能性。OHR重視の経営が、サービスの質・量の観点から、真に地域金融の強化に繋がるのか要検証。


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