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リサーチ・アイ No.2021-009

2021年1~3月期GDP予測 ― 前期比年率▲4.8%と3四半期ぶりのマイナス成長 ―

2021年04月30日 小澤智彦


2021年1~3月期の実質GDPは前期比年率▲4.8%(前期比▲1.2%)と、3四半期ぶりのマイナス成長となった見込み。堅調な外需のもとで輸出や設備投資の回復が続いた一方、個人消費が大きく下振れ。GDPは、新型コロナ流行前のピーク(2019年7~9月期)を▲4.3%下回る水準。

①個人消費(前期比年率▲8.9%、前期比▲2.3%)
3四半期ぶりの減少。耐久財消費は底堅く推移したものの、年明けの緊急事態宣言の再発令を受け、外出自粛が強まったことで、外食や宿泊、娯楽などサービス消費が落ち込み。

②設備投資(前期比年率+4.1%、前期比+1.0%)
2四半期連続の増加。業績回復を背景に、製造業などで先送りしていた設備投資を再開する動きが持続。デジタル化や脱炭素、グローバル・サプライチェーンにおける中国依存低減に向けた投資も下支え。

③政府消費(前期比年率▲4.3%、前期比▲1.1%)
4四半期ぶりの減少。GoToキャンペーンの一時停止が押し下げに寄与したほか、感染回避のための医療機関への受診控えも再び拡大。

④外需(前期比年率寄与度▲0.8%ポイント、前期比寄与度▲0.2%ポイント)
輸出は、中国を含むアジア向けがけん引し、前期比年率+6.9%の増加。5Gやテレワーク関連の需要拡大を背景に、電子部品・デバイスの輸出が拡大。また、海外の設備投資の回復により、資本財輸出も堅調を維持。一方、輸入は、輸出の拡大や生産活動の正常化を受けて同+12.8%と高い伸び。この結果、外需は3四半期ぶりのマイナス寄与に。

4~6月期を展望すると、3度目の緊急事態宣言発令を受けて、飲食店の営業時間短縮や大型商業施設も含む休業、イベントの収容人数の制限などが要請され、外出自粛も強まっていることから、GWにかけてサービス消費が一段と悪化するほか、財消費への悪影響も懸念。緊急事態宣言が予定通り解除されれば、5月下旬以降は再び経済活動が持ち直しに転じるため、2四半期ぶりのプラス成長となる見込み。もっとも、ワクチン接種の普及に時間がかかるなか、感染への不安と、それに伴い外出を控える動きは根強く、1~3月期の落ち込みを取り戻すまでには至らない見通し。
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