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リサーチ・フォーカス No.2021-003

米国長期金利の当面の天井は2%前後、株高は持続へ ― FRBによる市場との対話が一段と重要に ―

2021年04月06日 井上肇


米国の長期金利は、景気回復が明確になり、FRBによるテーパリングが完全に織り込まれたとしても、2%前後が当面の天井になると考えられる。この理由としては、①FRBが金利急騰を回避するよう市場とのコミュニケーションを改善していること、②FRBが「柔軟な平均インフレ目標(FAIT)」を導入したことで、以前よりも利上げのハードルが高くなったとみられること、が指摘できる。

米長期金利が2%前後にとどまる限り、株高基調は維持されると考えられる。米金利上昇はそれ単体では理論上、株価押し下げ要因となるものの、同時に企業収益が増加すれば、株価の金利上昇への耐久力が高まるためである。現在市場で予想されている企業業績の改善ペースを踏まえると、長期金利が当面2%程度なら現在の株価が維持されると試算される。

ただし、コロナ禍の経済動向やバイデン政権の経済政策など、先行きの市場撹乱要因は多い。今後の景気回復の力強さや、3月末に発表された大規模なインフラ投資計画の進捗などによっては、FRBの新たな政策方針のもとで中長期的にインフレが加速し、コントロールできなくなるとの市場の懸念が強まり、FRBの意図に反して早期に金融引き締めを織り込み始めるリスクには注意を要する。この場合、長期金利が急騰し、株価が大きく調整する可能性がある。FRBが市場との円滑なコミュニケーションを図り、透明性の高い政策スタンスを示せるかどうかが、長期金利と株価の行方を左右する大きなポイントとなろう。
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