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リサーチ・アイ No.2021-002

近畿短観(2021年3月調査)でみる関西経済

2021年04月02日 西浦瑞穂


日銀大阪支店「短観」(近畿地区)3月調査は、業況判断DI(全産業・全規模)が▲9となり、12月調査から+11ポイントと3四半期連続で改善。ただし、業種別には改善ペースに格差。製造業のDIは▲6と前回調査から+18ポイントと大きく改善した一方、非製造業は▲14と+2ポイントの改善にとどまった。そのうち宿泊・飲食サービスは、感染症の拡大を受けたGo To キャンペーンの中止や、関西3府県で1~2月に緊急事態宣言が再発令されたことなどから業況が再び悪化。

先行きについてみると、製造業は悪化見通し。業種別には輸送用機械が悪化しており、自動車用半導体の供給不足が影を落としているとみられる。他方、非製造業は先行き改善見込み。もっとも3月調査時点では阪神間の都市部が4月から1カ月間の「まん延防止等重点措置」対象となった影響は十分に織り込まれていないため、見込みほどには改善しない可能性大。

雇用面では、企業の業況改善に伴い、雇用人員判断DI(全産業・全規模)は▲8と前回調査から3ポイントの「不足超」幅拡大と改善方向。ただし、業種別には非製造業のDIは横ばいにとどまり、改善ペースは緩やか。当面はまん延防止等重点措置のもとで対面型のサービス業は悪影響を被るとみられるため、非製造業の雇用情勢好転は限定的にとどまる見込み。

2021年度の関西企業の収益環境は改善見込み。企業業績(全規模・全産業)は売上高が前年度比+2.1%、経常利益が同+4.3%と、増収増益に転じる計画。設備投資計画(全産業・全規模、ソフトウェアを含み土地投資額を除く)は前年度比+2.5%と、2020年度(同+1.9%)に続き前年度を上回り、底堅さを維持。期初計画値としては例年と比較してまずまずの水準でスタート。

当面、関西経済の景気回復スピードは緩やかと見込まれるものの、①製造業では、輸出が諸外国のワクチン接種の進展など背景とした経済活動正常化から好転見込みであること、②非製造業では、まん延防止等重点措置による影響は全体としてみれば限定的にとどまること、から回復基調は損なわれない見通し。
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