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リサーチ・アイ No.2021-001

本格回復へのカギ握る高齢者消費 ―ワクチン普及で支出の機会が戻れば4兆円の消費増―

2021年04月01日 下田裕介


わが国では、高齢者世帯の消費が低迷。高齢者世帯(60歳以上の無職世帯)の消費は、勤労者世帯(59歳以下)以上に落ち込み。高齢者世帯の消費は全体のおよそ半分を占めており、景気に大きな影響。

高齢者の消費低迷には、感染・重症化への警戒から、外出を控える高齢者が多いことが背景。60歳代、70歳代の外出率は、若年・中堅層と比べて落ち込む傾向。インターネットの利用に不慣れな高齢者が多く、ネットショッピングが広がっていないことも高齢者の消費低迷の要因に。

一方、高齢者世帯の収入は、新型コロナ禍においても安定。2020年度の年金が、新型コロナ禍前の経済状況を反映してプラス改定となったため。2021年度も前年度比▲0.1%の微減にとどまる予定。企業業績悪化を反映して所得が減少している勤労者世帯とは対照的。

所得が堅調なわりに消費が減少した結果、高齢者世帯の消費性向は大きく低下。仮に、消費機会が戻り、消費性向が新型コロナ禍前の水準にまで回復すれば、高齢者世帯の消費は、約4兆円増加する計算。これは、2020年の個人消費の減少額(▲17兆円)の約4分の1の大きさ。

4月には、65歳以上の高齢者へのワクチン接種が開始される予定。高齢者の消費が、回復する潜在力が十分に高まっているなか、今後は、高齢者へのワクチン接種の進捗度合いがマクロ全体の消費の本格回復のカギに。
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