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リサーチ・アイ No.2020-072

2020年10~12月期法人企業統計の評価と2次QE予測

2021年03月02日 成瀬道紀


2020年10~12月期の法人企業統計季報によると、全産業ベースの売上高は前期比+2.5%と、2四半期連続の増収。製造業は、財輸出の回復を背景に輸送用機械や生産用機械を中心に幅広い業種で増収。非製造業も、自粛ムードの緩和による人出の回復やGo Toキャンペーンの拡大などを背景に増収。売上の増加を受けて、全産業ベースの経常利益は同+15.5%と、2四半期連続の増益。もっとも、新型コロナの影響が大きい運輸業、宿泊・飲食サービス業、生活関連サービス業などは赤字脱却には至らず。2021年1~3月期の企業収益は、堅調な財輸出を背景に製造業は回復が持続する一方、緊急事態宣言の再発令を受けて個人向けサービス業で赤字幅が拡大するなど二極化が進む見通し。

設備投資(ソフトウェア投資を除く)は、全産業ベースで前期比▲1.4%と、3四半期連続の減少。業績回復を背景に企業による機械等の発注は持ち直しの動きがみられるものの、進捗ベースで計上されるため、設備投資額への反映が遅れている模様。

今般の法人企業統計等を織り込んで改定される10~12月期の実質GDP(2次QE)は、設備投資が大幅な下方修正となる一方、公共投資が上方修正となる見込み。その結果、成長率は前期比年率+10.1%(前期比+2.4%)と、1次QE(前期比年率+12.7%、前期比+3.0%)から下方修正される見込み。
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