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リサーチ・アイ No.2020-068

2020年10~12月期GDP予測 ~前期比年率+9.5%と高めの成長~

2021年01月29日 成瀬道紀


2020年10~12月期の実質GDPは前期比年率+9.5%(前期比+2.3%)と、高めのプラス成長となった見込み。輸出の拡大がけん引したほか、個人消費、設備投資、官公需など幅広い需要項目が回復。もっとも、GDPが新型コロナ前の水準を回復するには至らず。

①個人消費(前期比年率+5.1%、前期比+1.2%)
2四半期連続の増加。自粛ムードの緩和で人出が持ち直し、サービス消費の回復が持続。

②設備投資(前期比年率+11.2%、前期比+2.7%)
3四半期ぶりの増加。早期に業績が回復した製造業を中心に、先送りしていた設備投資を再開する動き。感染防止対策やデジタル化、サプライチェーンの中国依存低減に向けた投資も下支え。

③政府消費(前期比年率+5.5%、前期比+1.3%)
3四半期連続の増加。感染回避のための医療機関への受診抑制が和らいだほか、Go Toキャンペーンの拡大も押し上げに寄与し高めの伸びに。

④公共投資(前期比年率+20.8%、前期比+4.8%)
3四半期連続の増加。災害復興や防災など、2019年12月に策定された大型経済対策に関する公共工事の執行が本格化。

⑤外需(前期比年率寄与度+4.8%ポイント、前期比寄与度+1.0%ポイント)
輸出は、前期比年率+50.8%と大幅な増加。世界的に自動車販売が回復したほか、製造業を中心に設備投資の回復も鮮明となり、資本財輸出が持ち直し。テレワークや5G関連の需要拡大を背景に、電子部品・デバイスの輸出も拡大。一方、輸入は、輸出や内需の拡大を受けて同+19.0%の増加。この結果、外需は2四半期連続のプラス寄与に。

2021年1~3月期は、緊急事態宣言の再発令を受けて、営業時間の短縮や収容人数の制限、外出自粛などの措置が講じられたことによりサービス消費が大きく下振れ、3四半期ぶりのマイナス成長となる見込み。

2020年10~12月期GDP予測 ~前期比年率+9.5%と高めの成長~(PDF:341KB)
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