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リサーチ・アイ No.2020-063

新型コロナ禍と人口動態要因で下振れる賃金 ―団塊ジュニア世代の40歳代後半入りで定昇効果が縮小―

2021年01月08日 小方尚子


今後、本格化する春季賃上げ交渉では、賃金上昇率(厚生労働省集計民間主要企業ベース)が2013年以来となる2%割れ(1.8%)となる見込み。

新型コロナ禍に伴う企業収益の悪化により、すでに2020年春以降、所定外給与、特別給与を中心に大きく下振れ。
2021年度には、これらの減少が一巡する一方、ベア(ベースアップ)の縮小により所定内給与で下押し圧力が強まる見込み。もっとも、各業種で軒並みベアがほぼゼロとなった2013年度とは異なり、2021年度は、収益好不調の二極化により、一部企業ではベアが実施される見込み。

一方、定昇(定期昇給)部分には、人口動態要因が縮小に作用。わが国の賃金上昇率は、年齢が高くなるにつれ伸び率が漸減し、50歳代後半からは減少。人口の多い団塊ジュニア世代(1971~74年生まれ)が40歳代後半に達するなか、2020 年には、2013年に比べ雇用者数が、30~40歳代前半で減る一方、40歳代後半~50歳代で増加。この結果、2021年度の定昇の伸び率は、2013年度に比べ▲0.2%ポイント低下する見込み。 2014年度以降、定昇の伸び悩みをベア改善が下支えしてきたが、2021年度は、ベアの失速に伴い賃金の伸び悩みが顕在化する形に。

ベアゼロに直面する雇用者は、2013年度に比べると少ないものの、マクロの賃金が伸び悩むなか、デフレ圧力が再び強まる可能性には要注意。

新型コロナ禍と人口動態要因で下振れる賃金 ―団塊ジュニア世代の40歳代後半入りで定昇効果が縮小―(PDF:277KB)
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