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リサーチ・アイ No.2020-038

追加経済対策の成立遅延が米国の景気回復の重石に

2020年10月12日 橘高史尚


米国景気は4月を底に着実に回復してきたものの、今後の回復ペース維持のためには、企業、家計、地方政府への支援が重要に。
①企業部門では、新型コロナの流行が続くなか、ソーシャルディスタンシングの影響を強く受ける業種で厳しい経営環境が持続。中小企業向けサーベイをみると、飲食・宿泊業などで資金不足が顕在化する恐れ。
②家計部門では、賃金水準の低い飲食・宿泊・娯楽業従事者の雇用環境が急激に悪化。こうした人々は長期失業に耐える十分な貯蓄がない可能性が高く、失業保険の拡充といった所得支援が必要に。
③地方政府に関しては、新型コロナ対策の実施や税収の落ち込みにより財政が悪化しており、今後の追加対策余力が低下。2020年の歳入減少については既往の経済対策でカバーされるとみられるものの、税収の回復には時間を要するため、21年以降も連邦政府による財政支援が求められる状況。足元でも新型コロナ新規感染者数は高水準で推移しており、支援の必要性は増大。

もっとも、追加経済対策をめぐっては、大統領選挙を控え党派対立が先鋭化し、協議が難航。加えて、9月にリベラル派の最高裁判事であるギンズバーグ氏が逝去し、トランプ政権が後任に保守派のバレット氏を指名したことから、共和党が過半数を占める上院では指名承認プロセスが優先され、経済対策の早期成立は見通し難い状況。成立が遅れるほど、飲食業などを中心に企業倒産が増加するほか、マクロでみた家計の可処分所得の水準が低下し、個人消費が停滞する恐れ。

追加経済対策の成立遅延が米国の景気回復の重石に(PDF:311KB)
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