コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経営コラム

オピニオン

保険外サービス活用推進に関する調査研究事業

2020年04月10日 紀伊信之齊木乃里子、大内亘、田上はるか


*本事業は、令和元年度老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進等事業として実施したものです。

1.事業の目的
 地域包括ケアシステムを構築していくためには、介護保険等の社会保障制度や公的サービスに加え、「自助」すなわち公的保険外サービスの充実が欠かせない。平成28年3月には「地域包括ケアシステム構築に向けた公的介護保険外サービスの参考事例集」(保険外サービス活用ガイドブック)が厚生労働省、経済産業省、農林水産省の三省より発刊されるなど、政府も保険外サービスの普及促進を図っているところである。
 これらを受けて、公的保険外サービスに関する関心も高まりつつあり、介護保険事業者、介護保険サービス以外の一般の事業者、NPO法人等から様々なサービスが提供され始めている。
 今後、保険外サービスのさらなる普及・活用促進に向けては、高齢者との接点となるケアマネジャーや地域包括支援センターの職員、自治体の職員等が、高齢者に対して適切なサービスに関する情報提供を行うことや、必要に応じて紹介を行うことが重要である。
 以上の認識から、ケアマネジャー、地域包括支援センターの職員、自治体の職員等にとって、保険外サービスの活用イメージを想起しやすくなるための情報提供のあり方・視点・切り口について検討し、高齢者との接点となる人たちが保険外サービスに関して情報を行う際の参考となるもの(冊子)を作成することが本調査研究の目的である。

2.事業概要

(1)ケアマネジャー・自治体関係者等への情報提供の視点の整理
 過去の調査研究の成果も踏まえ、高齢者との接点となるケアマネジャーや自治体関係者等に対して、どのような分類・切り口にて保険外サービスに関する情報を提供するべきかを検討した。この検討結果をもとに、後述の「ガイド」の章立てや、取り上げるべき内容の指針を決定した。
 
(2)ニーズもしくはサービスジャンルごとの保険外サービスの事例候補の調査
 検討した切り口に沿って、紹介すべきサービス事例の候補について、過去の調査研究を踏まえつつ、事例調査としてヒアリングを実施すべき事例の選定を行った。

(3)保険外サービス事例調査
 事例として取り上げるべきと考えられるサービスに関して、ヒアリング形式にて、概要を調査した。なお調査対象の事例は、ア)各サービス分野において今後の新たな潮流の一つとなると考えられる特徴的・先進的なサービス、イ)「ガイド」で紹介するサービス分野ごとの典型的な利用者像・利用シーンについて豊富な事例を持つと想定されるサービスのいずれかに合致するものを選定した。

(4)「QOLを高める保険外(自費)サービス活用促進ガイド」の作成
 (1)〜(3)での検討結果を踏まえ、保険外サービスについてガイド(冊子)の形にまとめた。本ガイドでは、高齢者との接点となるケアマネジャー・自治体職員等が保険外サービスに関する情報提供を行う際の参考となることを目指し、以下の4部構成とした。
A)高齢者・家族のニーズ別 保険外サービスの活用方法
 高齢者やご家族の多様なニーズに対する、保険内外のサービス活用方法を紹介
B)保険外サービスの各分野ご紹介
 保険外サービスの分野ごとに、サービス概要・最新動向・利用シーン等を紹介
C)保険外サービスの使用例
 保険内外のサービスを上手く組み合わせ、ニーズを実現している典型事例を紹介
D)保険外サービスの注目事例
 実際に提供されているサービスの中から注目事例を紹介 

3.主な事業成果
 ガイドでは、「高齢者・家族のニーズ別 保険外サービスの活用方法」において、高齢者本人と家族のそれぞれに、保険外サービスの活用が期待される以下の典型的な分野についてどのような保険外サービスの活用の可能性があるかを取りまとめた。

【高齢者のニーズ】
①もっと食事を楽しみたい
②誰かと話をしたい、仲良くなりたい
③住まいをきれいにしたい、片付けたい
④家電など便利なものは使いこなしたい
⑤いつまでもきれい・おしゃれでいたい
⑥旅行に行きたい・出かけたい
⑦結婚式、葬儀・・・大事な行事に出席したい
⑧(近所等に)気軽に外出したい
⑨買い物や外出を楽しみたい、人に会いにでかけたい
⑩ひとりで過ごす・ひとりで出かけるのが不安
⑪少しでも体調をよくしたい、自分でできることを増やしたい
⑫住み慣れた場所で最期を過ごしたい
⑬色々な相談をしたい

【家族のニーズ】
⑭ 介護について知りたい・相談したい
⑮ 離れて暮らす親が心配
⑯ 家族や親しい人たちで思い出をつくりたい

 また、「保険外サービスの各分野ご紹介」では、保険外サービスとしてサービス提供が行われることが多い次の各分野についての動向や活用する際のポイントについて整理した。
1.パーソナルケア・サポート
2.住まいの環境整備
3.食事支援
4.理容・美容
5.お出かけ・旅行
6.見守り
7.身体の不調・悩み対策
8.家族支援

※詳細につきましては、下記の報告書(ガイド)をご参照ください。
【報告書】(QOLを高める保険外(自費)サービス活用促進ガイド)

本件に関するお問い合わせ
 リサーチ・コンサルティング部門 高齢社会イノベーショングループ
 部長(シニアマネジャー) 紀伊信之
 TEL:06-6479-5352 E-mail:kii.nobuyuki@jri.co.jp
経営コラム
経営コラム一覧
オピニオン
日本総研ニュースレター
IKUMA Message
カテゴリー別

業務別

産業別

レポートに関する
お問い合わせ