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リサーチ・フォーカス No.2019-019

【トランプ政策検証シリーズ⑨】
移民抑制で米国の成長力が低下

2019年09月12日 井上恵理菜


米国では、人口の13%を移民が占め、そのうちの過半数がラテンアメリカ出身者である。ラテンアメリカ移民は、米国生まれのネイティブ(米国センサス局での呼称)や他の地域からの移民に比べて、就労スキルが低いと見做されている。

一部のネイティブの間で、ラテンアメリカ移民の増加に対する懸念の声が高まっている。このような不満に応えるため、トランプ政権は、①永住権取得、②難民申請、③不法入国、の3つの経路でラテンアメリカ出身者の米国移住を抑制しようとして
いる。

ラテンアメリカ移民が抑制されれば、人口の伸びが鈍化し、米国の消費は下振れる。加えて、労働投入量が下押しされ、潜在成長率が低下することになる。業種別にみると、これまでラテンアメリカ移民が現場を担っていたヘルスケア産業や建設業、飲食・外食業で労働力不足が深刻化する恐れがある。さらに、移民が抑制されてもネイティブが求める安定した所得を得られる雇用の大幅な増加は見込めないため、ネイティブの抱える経済的な不満が解消される公算は小さい。移民抑制は成長低下と人手不足をもたらすだけの政策となる可能性が高い。

移民抑制で米国の成長力が低下(PDF:621KB)
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