この水資源と土壌に関するデータベースで一日の長を有するのがインドだ。インドでは、水資源リスクと土壌成分の全国的プラットフォームが整備されている。水資源のプラットフォーム「India Water Tool」では、池や河川などの地表水や地下水の水源観測情報と、国際機関の指標を用いた水ストレスのマップが提供されている。データや集計結果はエクセルおよびレポート形式でダウンロードできる。運営は複数のインド企業が協働で担っている。この水資源プラットフォームにより、水資源管理の優先順位を付け、河川流域の農業、産業および自然環境に直面する水資源リスクへの早期対処が可能になった。土壌のプラットフォーム「Solid Health Card」は、農業の農薬や肥料の適正使用を促し、生産性を改善するために、インド政府が立ち上げたプラットフォームである。農家が提出した土壌サンプルを分析し、土壌成分や水分量をマップやグラフで可視化している。土壌サンプルの分析結果は土壌健康カード(Solid Health Card)にまとめられ、農家はWebサイトや携帯アプリで受け取ることができる。土壌健康カードを活用することで、肥料や農薬の適性利用を農家個別に提案でき、費用削減や収穫量拡大が実現した。