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Business & Economic Review 2010年6月号

【特集 成長戦略】
医療・健康における日本の成長

2010年05月25日 木下輝彦加藤彰、奥田宗臣、田川絢子


要約

  1. 従来の医療システムは生活環境の変化や少子高齢化の進展等により制度疲労を起こしている。少子高齢型長寿社会における医療・健康産業の成長のガイドラインを指し示す必要がある。


  2. 医療・健康における日本の成長は、三つの視点から考えることができる。
    ①医療の「質」を上げて効率的にサービス提供ができる体制を構築する。
    ②健康/未病関連商品・サービスの需要を喚起し、将来に向けて不確定な歳出を低減する。
    ③外需を積極的に取り込む。


  3. 医療の質を上げるためには、構造的な阻害要因を複層的に解決しなければならない。問題解決の基本発想は、「瑣末に見えるが既得権益に守られて着手が難しい」ことに正面切って切り込むことである。例えば、地域医療における機能分化の実現、そのための医療機関の絞り込み、基幹病院の拡充・拠点化の実現などが挙げられる。


  4. これらに切り込むためには、社会構成員が「一肌脱ぐ」という意識定着が必要となる。長期的なwin-win関係構築に向けて、短期的なlose-lose発想が医療改革の本質である。


  5. 健康/未病関連商品・サービスの重要喚起に向けては、生活者セグメントごとのアプローチを明確化し、本人とともに家族の巻き込みの取り組みを、目標達成インセンティブを設定したうえで実施することが必要である。その促進には職場での啓蒙、専門職(産業医、保健師、管理栄養士)の強いコミットメントが求められる。


  6. 外需獲得に向けては、海外の政治動向を重視することが必要であり、明確なビジョンと大胆な投資を前提としたうえで、生活必需品・サービス提供型ODAスキームによる、薬剤・医療機器・病院・教育機関のパッケージ輸出が考えられる。
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