JRIレビュー Vol.7, No.134 関西経済見通し 2026年07月31日 藤山光雄、西浦瑞穂関西経済は、個人消費に足踏み感がみられるものの、輸出や生産が持ち直しているほか、設備投資が底堅く推移しており、全体として緩やかな回復を続けている。先行きを展望すると、企業部門では、当面、中東情勢の緊迫化を受けた資源価格の上昇やサプライチェーンの混乱が企業活動の重石となる。一方、世界的なAI関連需要の拡大が関西の製造業にも波及し、生産や輸出の押し上げに寄与すると見込まれる。企業収益が底堅さを維持するもとで、設備投資は緩やかな拡大が続く見込みである。家計部門では、賃上げの持続と政府によるエネルギー価格抑制策のもとで、実質賃金は前年比プラス基調で推移する公算が大きく、所得環境の改善が個人消費の下支えとなる。もっとも、物価高への警戒感がくすぶり続けるなか、個人消費の回復は緩慢にとどまる見通しである。以上を踏まえ、関西の実質経済成長率は2026年度+0.3%、2027年度+1.0%と予想する。中東情勢の混乱を受けて一時的に減速するものの、個人消費の持ち直しや、AI需要の拡大持続による生産や輸出の増加などから、回復基調に復すると見込まれる。関西経済は、インバウンド需要の変化や資源供給制約の強まりといった外部環境の逆風を、成長の原動力としていくべきである。ターゲットの多様化による新たな観光需要の取り込みや、エネルギー供給制約の克服に資する成長産業の育成が求められる。(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)