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ビューポイント No.2026-016

雇用・社会参加から生涯型のサポートへシフトする就職氷河期世代支援

2026年07月13日 下田裕介


就職氷河期世代への支援は、2000 年代前半に省庁横断的な取り組みが始まり、2020年度からは、当時の安倍・岸田両政権において、正規雇用化や学び直し、社会参加の促進といった支援を展開。その結果、雇用の量・質の両面などで一定の成果。

こうした流れを受け、高市政権は本年4月、「新たな就職氷河期世代等支援プログラム」を決定。従来の雇用・社会参加支援に加え、新たに高齢期を見据えた支援を強化。政策の軸足を、老後リスクに備えた生涯型サポートへシフトした点は評価。

また、SNS上の声を拾う「ソーシャルリスニング方式」や、データを活用した「プッシュ型広報」、網羅的なKPI設定など、デジタルツールの活用や客観的指標による評価を通じたPDCAサイクルの徹底にも期待。

本プログラムの実効性をさらに高め、就職氷河期世代の“いま”と“これから”の不安を払しょくするために、求められる対応の方向性は以下の通り。

① 家計改善や資産形成促進に向けた所得・投資原資の増加
資産形成の促進に向けては、金融教育のみならず、就業機会の確保や公的年金の下支えなどを通じた所得増を図る必要。企業が従業員の資産形成を支援するために掛金を上乗せして拠出(助成)する仕組みを検討するのも一案。

② 高齢期の住まい確保に向けた需要側・供給側双方の不安と負担の軽減
改正住宅セーフティネット法の円滑な運用により、入居者の死亡時まで更新なし、居住支援法人による入居者の見守りや死亡後の残置物処理推進、住宅と福祉を連携し地域一体でサポートをする居住支援協議会の設置など、賃借人およびオーナー双方が安心して契約・居住できる環境整備が不可欠。

③ 定着・継続・向上を評価する新たな物差しの設定
政策効果の検証にあたっては、就職率や正規雇用比率など一時点の測定値だけでなく、就業後の定着率や資産形成の進捗、リスキリング後の賃金上昇率など、継続性やキャリアの維持・向上を評価するKPIの設定が必要。


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