*本事業は、令和6年度老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進等事業として実施したものです。
1.事業の背景・目的
住宅型有料老人ホームおよびサービス付き高齢者向け住宅(以下、「高齢者向け住まい」という。)は、全国で既に60万戸を超え、介護が必要になっても安心して自分らしく生活できる住まいとして重要な役割を担っている。こうした中、多くの事業者においては利用者のニーズに沿った適切な運営が行われている一方で、一部ながら、入居者に対して過剰なサービスが提供されている問題等も指摘されている。
上記の背景を踏まえ、自治体における、より実効性のあるケアプラン点検や指導を促進するため、高齢者向け住まいの経営や事業運営の実態を把握しつつ、高齢者向け住まいにおける介護サービス提供のあり方を検討することを目的として、本調査研究を実施した。
2.事業の概要
本調査研究では、過年度調査研究における検討の観点(高齢者向け住まいにおけるケアプラン作成のあり方)に加え、新たな視点として「高齢者向け住まいの経営や事業運営」に着目し、その実態把握に取り組んだ。具体的には、①複数の市町村の介護保険被保険者に関する介護給付実績データ等を収集した上で、②各市町村に所在する高齢者向け住まいを網羅的に抽出し、③入居する被保険者の情報を可能な限り紐づけることにより、高齢者向け住まいごとの入居者・事業運営の特徴等を整理した。
3.事業の成果
高齢者向け住まいの類型化は<管理費・サービス費×入居者の平均要介護度>の観点で行い、4群に整理した(図表1)。各類型の入居者の状況や利用サービス等(入居者の区分支給限度額利用割合、生活保護受給者の入居状況、サービス利用状況、併設する介護保険サービス提供事業者等)の分析結果は以下の通りである(図表2)。
これまでは高齢者向け住まいの入居者の特徴等に関するデータは存在しておらず、本分析結果は今後の検討に資する大きな成果と言える。


4.今後の課題
今後は、ケアプラン点検や指導時に対象とする高齢者向け住まいの選定等に当該データを活用していくことも見据え、分析対象自治体や対象住まい・施設を拡大した、より大規模かつ精緻な調査・分析が必要である。その際には、各自治体が独自にデータ整理を行うには時間的・労力的に大きなコストが生じることから、より簡易かつ実効的なデータ整理の方策を検討していくことも期待される。
※本調査研究事業の詳細につきましては、下記の報告書本文をご参照ください。
報告書

【本件に関するお問い合わせ】
リサーチ・コンサルティング部門 プリンシパル 紀伊信之
TEL:090-5530-8020 E-mail:kii.nobuyuki@jri.co.jp

