コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経済・政策レポート

リサーチ・アイ No.2024-090

為替需給面からの円売り圧力は弱まる見込み ― 貿易収支、旅行収支が改善し、実需面の円安圧力を緩和する公算 ―

2025年01月10日 吉田剛士


2022 年以降、ドル円相場は円安基調が持続。米国とわが国の金利動向の違いに加えて、為替需給面からの円売り圧力が強まっていることも一因。わが国の資金フローをみると、2022 年以降、資金流出が増大。これは、①原油高による貿易赤字拡大、②デジタル関連サービスへの対外支払い拡大、③わが国と海外主要国との金利差拡大による対内証券投資の減少、④新NISA開始を受けた海外株式投資の増加、などが主な要因。

もっとも、2025 年は経常収支が幾分改善し、需給面からの円安圧力は緩和する見込み。背景として以下の2点が指摘可能。第1に、原油価格下落によるわが国の貿易赤字縮小。中国の景気回復ペースが弱いことを受けて原油需要は伸び悩むとみられるほか、OPECプラス以外の国による供給拡大も原油価格を下押しすることで、ドルベースの輸入額は減少する見込み。

第2に、訪日外国人観光客数の増加による旅行収支の黒字拡大。世界経済の回復に支えられた海外諸国での所得増加が観光需要を押し上げるほか、中国向けのビザ要件緩和など政策的要因を追い風にインバウンド需要は拡大が続く見通し。


(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)
経済・政策レポート
経済・政策レポート一覧

テーマ別

経済分析・政策提言

景気・相場展望

論文

スペシャルコラム

YouTube

調査部X(旧Twitter)

経済・政策情報
メールマガジン

レポートに関する
お問い合わせ