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リサーチ・アイ No.2024-061

サービス業で強まる賃金インフレ圧力 ―賃上げと価格転嫁の進展がサービス価格を押し上げへ―

2024年10月18日 後藤俊平


サービス価格の伸びは鈍化傾向。総務省「消費者物価指数」によると、2024年8月の一般サービス価格(政策要因を除く)は前年比+1.3%と、直近ピークの2023年初から低下。この背景として、既往の円安や資源高の一服により、外食など財の投入比率の高いサービス業種を中心に原材料コストの増加圧力が和らいだことが指摘可能。

もっとも、先行きのサービス価格は、賃金面からのインフレ圧力が強まることで、伸びが再加速する見通し。人手不足感の強まりなどを受けて、企業は労働力確保に向けた賃上げの動きを積極化。デフレ期に弱まっていた労働需給と賃金の連動性は、足元で強まる傾向。今後、景気の回復に伴い労働需給の一段のひっ迫が見込まれるなか、賃金は高い伸びが続く見通し。

企業はこうした投入コストの増加分の一部を販売価格に転嫁。日銀短観によれば、サービス業は足元で価格転嫁姿勢を強めており、労働コストの高まりがサービス価格の押し上げに波及しやすい状況。

人件費の持続的な増加を見据え、中長期的な販売価格の引き上げを見込む企業も増加。宿泊・飲食サービス業や卸・小売業など、中間投入に占める人件費比率が高い業種を中心に、向こう5年間での販売価格の引き上げを見込む動き。


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