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リサーチ・アイ No.2024-014

GXリーグによるGXスキル標準の策定と今後の課題

2024年05月15日 大嶋秀雄


5月14日、わが国のグリーントランスフォーメーション(GX)に向けた産官学連携の枠組みであるGXリーグは、GX人材の育成を促すため、デジタル分野のITスキル標準やDXスキル標準などを参考に、GXに求められるスキルを体系化した「GXスキル標準」を公表。

組織全体の変革に向けて組織全員に求められる「GXリテラシー標準」と、戦略策定、研究開発、開示等に求められる「GX推進スキル標準」で構成され、GX推進スキル標準はGXアナリストなど4類型。多くの企業でGXに向けた人材確保が課題となっており、スキルの体系化によって人材育成の効率化が期待できるほか、DX人材のように、GX人材の転職市場も広がる可能性。

今後は、各社の取組事例などを踏まえたスキルのさらなる体系化、標準化に加えて、デジタル分野のように、スキルに応じた資格制度の充実も進めるべき。また、環境省が2023年度に開始した脱炭素アドバイザー資格認定制度との連携も重要。

もっとも、GXでは、温室効果ガス排出量計測や社内態勢整備、再エネ調達といった多くの企業で共通する対応がある一方、生産工程の脱炭素や脱炭素ビジネス創出などは、各産業、企業固有の対応も多く、体系化には限界があり、各企業独自の人材育成も不可欠。また、脱炭素社会の実現には、再エネの大規模導入や送配電網等のインフラ整備も必要であり、電気工事士や建設技能者等も多く必要。わが国は少子化によって働き手が減少する見通しであり、政府には、脱炭素社会の実現に向けて、省力化の推進とともに、社会全体としての人材戦略が求められる。


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