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リサーチ・アイ No.2023-097

米国で高まる財政緩和圧力、金利上昇のリスクも

2024年03月26日 栂野裕貴


3月11日、バイデン大統領は2025会計年度(24年10月~25年9月)の政府予算に関する要望を示す予算教書を発表。低・中所得層向けの財政支援を拡充する一方、大企業や富裕層向けの増税を行うことで、財政赤字を今後10年間で3.2兆ドル削減する方針。

もっとも、こうした増税は実施されない公算大。政府の予算編成権を握る連邦議会では、減税を志向する共和党が下院の多数を確保しており、24年内の増税案可決は見込めず。秋の議会選挙の結果で変わる来期(25~26年)についても、現時点では上下両院ともに共和党が優勢。

仮に、増税が見送られる一方、財政支出だけが増加する場合、短期的には景気を押し上げるものの、以下2点から長期金利が大きく上昇し、景気を悪化させるリスク。

第1に、政策金利の高止まり。米国のGDPギャップは足元プラス圏で推移。需要超過が続くなか、財政拡大による一段の需要喚起は物価上昇を招き、FRBの利下げペースを想定以上に遅らせる恐れ。

第2に、タームプレミアムの上昇。財政赤字が大幅に拡大することで、金融市場で米国財政の持続性に対する懸念が高まる可能性。


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