オピニオン 山と森のエコノミー 2024年01月17日 村上芽■調査の目的と概要 本研究では、自然資本のなかで「陸」に含まれる「山と森」が提供する生態系サービスとして「見えているもの」を特定し、それを直接的な原資としてどのような規模の経済活動が行われているのか、経済活動に見いだしにくい生態系サービスが何なのか、その仕分けと可視化に取り組んだ。その結果を受けて、今後の課題を検討した。 第1章では、海と陸、山と森の存在と経済活動の関係について、世界と日本で統計上もしくは制度上でどう位置づけられているか等を概観した。 第2章では、生態系サービスの提供者としての山や森がどのような働きを行っているのか、そうした価値にどのような名称が付けられているのかについて、共通理解があるのかという点を含め最近の動きを整理した。 第3章では、山や森が提供する生態系サービスについて、どのような指標でもって価値を計測する動きがあるのか、指標に着目して最近の事例を再整理した。 第4章では、本研究で可視化の対象とする「国内の山と森による生態系サービス」の機能を一覧化し、「山と森のエコノミー」の規模として、粗付加価値額を推計した。 おわりに、山や森が提供する生態系サービスの価値を計測することについての、今後の方向性について検討した。※本調査についてはこちらからダウンロードが可能です。 山と森のエコノミー<本調査に関する問い合わせ先>エクスパート 村上 芽 murakami.megumuatjri.co.jp(メール送付の際はatを@と書き換えての発信をお願い致します)※記事は執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。