コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経済・政策レポート

リサーチ・アイ No.2023-071

物価上昇で強まる高所得世帯の節約志向 ― ぜいたく品の消費を抑制 ―

2023年12月25日 北辻宗幹


物価高を受けた購買力の低下を背景に、家計は消費支出を抑制。総務省「家計調査」によると、実質消費(二人以上の世帯)は2023年に入ってから弱い動き。なかでも高所得世帯の消費意欲が低迷。所得階層別の実質消費をみると、低所得世帯の消費がコロナ禍前対比▲1%減にとどまるのに対し、高所得世帯は▲3%減と大幅に減少。

この背景として、高所得世帯では消費のうち選択的支出が多い点を指摘可能。家計は物価が上昇しても、生活必需品の購入数量を減らすことが難しいため、ぜいたく品などの選択的支出を節約。消費支出に占める選択的支出の比率(2022年)は、高所得世帯で44.6%と低・中所得世帯に比べて高く、消費支出の調整余地が大。

さらに、耐久財の買い替え理由も高所得世帯の選択的支出の大幅な落ち込みの背景にあるポイント。家電や自動車などの耐久財の買い替え理由をみると、高所得世帯は、「故障」以外の理由を挙げるケースが多いため、購入タイミングの調整が容易。高所得世帯は、物価上昇を受けて耐久財の購入を先送りしている模様。


(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)
経済・政策レポート
経済・政策レポート一覧

テーマ別

経済分析・政策提言

景気・相場展望

論文

スペシャルコラム

YouTube

調査部X(旧Twitter)

経済・政策情報
メールマガジン

レポートに関する
お問い合わせ