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リサーチ・アイ No.2023-057

2023年冬季賞与の見通し―企業業績の回復や基本給の増加を受け、3年連続の増加に ―

2023年11月10日 北辻宗幹


今冬の賞与は3年連続の増加を予想。民間企業の支給総額は前年比+3.7%の増加となる見込み。支給対象者が増加することに加え、一人当たり支給額も同+2.4%と増加。

背景には、賞与支給の原資となる2023年度上期の企業収益の改善。4~6月期の経常利益は、全産業で26.9兆円(前期比+9.5%)と過去最高水準。製造業では、円安を背景に、海外子会社からの受取利息など営業外収益が増加。非製造業では、好調なインバウンド需要や国内家計のサービス消費の増加などを受け、サービス関連業種を中心に改善。

賞与額算定のベースとなる所定内給与(基本給)の増加も賞与を押し上げ。本年の春闘における賃金交渉の結果が広まったことで、一般労働者の所定内給与は前年比+2%程度に増加。

国家公務員の一人当たり賞与は、同+3.1%の増加を予想。本年の人事院勧告では、民間企業の賞与回復などを踏まえ、賞与の支給月数の引き上げ(0.1月分)と月例給の増額(0.96%)を決定。


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