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リサーチ・フォーカス No.2023-021

地銀を取り巻く経営環境の変化と今後求められる取り組み~コスト削減から成長投資にシフトできるか~

2023年08月22日 大嶋秀雄


近年の地銀業績をみると、大幅な経費削減や貸出利益の底打ちもあって、コア業務純益は持ち直しているものの、中核の貸出の収益性は著しく悪化しており、持続可能なビジネスモデルの構築が急務。

こうしたなか、地銀を取り巻く経営環境が大きく変化。ポストコロナに伴う資金需要の変化や日銀政策修正に伴う金利環境の変化に加え、地域課題解決に向けて、地銀に期待される役割が多様化。一方、異業種参入で一段と競争激化。また、地銀でも人手不足が深刻化し、コスト削減には限界も。

こうした経営環境の変化を踏まえると、今後、地銀には次の3つの取り組みが求められる。
(1)経営環境の変化を活かした収益性改善
資金需要や金利環境等の変化を活かし、収益性改善を図る。ポストコロナ支援では、人手不足等の経営課題に対するソリューション提供が重要。また、金利上昇の恩恵を享受すべく、過度な低金利戦略を見直し、対顧リレーション強化や経営課題を踏まえた提案力強化などで利鞘改善を図る必要。

(2)コスト削減から成長投資へ
地域課題の解決に向けて地銀に期待される様々な役割は大きなビジネス機会。こうしたビジネス機会の獲得には、積極的な成長投資が必要。もっとも、経営資源は限られ、総花的な展開では収益化は困難であり、地域課題を見極め、注力すべき分野に集中投資することが重要。

(3)専門人材の確保と社内の意識改革
新たなビジネス戦略の推進には、専門組織の設置や営業体制の見直しに向けて、専門人材の確保が不可欠。加えて、ビジネス変革には従業員の理解・協力が必要であり、従業員との問題意識の共有や変革に向けた意識醸成といった社内の意識改革も重要。

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