コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経済・政策レポート

リサーチ・アイ No.2022-081

良好な雇用環境でも低下する米国の賃上げ圧力 ― 企業の雇用調整パターンの変化が一因 ―

2023年02月22日 栂野裕貴


米国では、良好な雇用環境と賃金上昇率の低下が併存。1月の非農業部門雇用者数は前月差+51.7万人と高い伸びであったほか、失業率は3.4%と54年ぶりの低水準。一方、賃金上昇率は前年比+4.4%と、6%近くに達した昨年前半から低下。雇用環境が良好なわりに賃上げ圧力が弱まっている背景として、以下の2点が指摘可能。

第1に、企業の雇用調整パターンの変化。企業は、コロナ禍で深刻な人手不足を経験したことで、人員削減を控えて雇用を維持する傾向を強めている可能性。実際、新規雇用率が抑えられているほか、解雇率は歴史的な水準まで低下。この結果、就業者数が堅調なわりには、求人件数の減少で、労働需要(就業者数と求人件数の和)の拡大は限定的。

第2に、労働供給の拡大。移民流入が増加しているほか、コロナ禍で労働市場から退出した働き盛り世代の一部が復職する動きもみられており、労働力人口は増加。労働力人口の伸びは、労働需要の伸びに見合うレベルに達しており、著しい労働力不足は緩和。これが賃金上昇率を押し下げ。


(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)


経済・政策レポート
経済・政策レポート一覧

テーマ別

経済分析・政策提言

景気・相場展望

論文

スペシャルコラム

YouTube

調査部X(旧Twitter)

経済・政策情報
メールマガジン

レポートに関する
お問い合わせ