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リサーチ・フォーカス No.2022-036

米国の中間選挙とその後の経済展望 ―民主党のトリプルブルー維持は困難で政策停滞のリスクー

2022年10月12日 松田健太郎


11月の米中間選挙に向けた選挙運動が本格化している。夏場にかけて低下が続いていたバイデン大統領の支持率は、ガソリン価格の下落や重要法案の成立などから回復しつつあるものの、高インフレを背景とした景気減速が、民主党の逆風となっている。

現時点の情勢を踏まえれば、上院では民主党が過半数を維持する可能性が高いものの、下院では共和党が優勢であり、大統領と上下両院のいずれも民主党が占める「トリプルブルー」の維持は難しい。ねじれ議会の下では、法案審議が進まず、景気が後退した場合の機動的な財政運営などが困難となる。

2024年の大統領選で、仮に共和党が政権を奪還する場合は、移民政策やエネルギー政策が再び大きく転換することで、経済が混乱するリスクがあり、米国経済の成長力の低下や高インフレの持続などが懸念される。


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