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リサーチ・フォーカス No.2022-012

世界のEV シフトを左右するリチウム生産の課題~サプライチェーンの多様化と環境負荷の低減が必要~

2022年06月06日 熊谷章太郎


世界的なEV(電気自動車)シフトに伴いリチウムイオン電池の需要が急増している。その主原料であるリチウムの生産には以下の2つの課題があり、その解消が進むか否かは今後のEVシフトの行方を左右する。

第1に、リチウムはサプライチェーンの寸断リスクを抱えている。リチウム生産は豪州、チリ、中国、アルゼンチンの4ヵ国に集中しており、国際情勢や国内政治の変化などをきっかけに供給が不安定化する可能性がある。供給の安定性を高めるには、リチウム原料の生産と精製を行う国・地域を多様化する必要がある。

第2に、現在のリチウムの生産方式は、水不足や水質・土壌汚染などの環境問題を招く。そのため、環境負荷の少ない新たなリチウム生産技術の開発やリサイクル率の引き上げなどを通じて環境負荷を低減する必要がある。

環境負荷の少ない方式で生産されるリチウムを安定的に調達できる体制を構築するには相応の時間が必要である。そのため、リチウム調達の不安定化やリチウム生産の環境負荷を問題視する国では、EVの普及計画が見直される可能性がある。



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