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リサーチ・アイ No.2022-015

1~3月期法人企業統計の評価と2次QE予測

2022年06月01日 白石尚之


1~3月期の法人企業統計季報によると、全産業ベースの売上高は前期比+1.9%と、2四半期連続の増収。製造業は、供給制約の緩和による生産の回復を背景に、輸送用機械を中心に増収。非製造業は増収を維持したものの、全国的にまん延防止等重点措置が発令されたことから、増収ペースは前期から鈍化。

全産業ベースの経常利益は2四半期連続の増益となったものの、資源高によるコスト増加を受けて、増益率は同+0.2%と小幅。売上の回復を背景に製造業は同+5.9%の増益を確保した一方、非製造業は同▲3.4%の減益。4~6月期の企業収益は、増収が続く一方、資源価格の上昇を背景にコストが一段と増加し、利益は圧迫される見込み。

設備投資(ソフトウェア投資を除く)は、全産業ベースで前期比+0.8%と、2四半期連続の増加。供給制約の緩和などを受けて、製造業・非製造業ともに増加。

今般の法人企業統計などを織り込んで改定される1~3月期の実質GDP(2次QE)は、設備投資が減少に転じるほか、公共投資も下方改定される見込み。その結果、成長率は前期比年率▲1.4%(前期比▲0.3%)と、1次QE(前期比年率▲1.0%、前期比▲0.2%)から小幅に下方改定される見込み。


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