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リサーチ・フォーカス No.2022-002

ウクライナ危機で問われる気候変動対応~求められる現実的な議論と強固な仕組み作り~

2022年04月25日 大嶋秀雄


ロシアのウクライナ侵攻が長期化・深刻化するなか、日米欧は対ロシア制裁を段階的に強化、化石燃料も制裁対象に。加速する脱ロシアの動きは不可逆的な動きとなる公算で、供給懸念から、化石燃料の価格が高騰。

化石燃料の価格高騰は、再生可能エネルギー(再エネ)普及の後押しになるとの見方があるものの、再エネ拡大には時間を要するため、目先のエネルギー供給不安への対応策としては期待できず。

そうしたなか、気候変動対応には逆風が強まっている。主な要因は、①高値を厭わずエネルギー安定供給を優先した化石燃料への回帰、②脱炭素設備に必要な資源の供給不安に伴う脱炭素投資の制約、③インフレ高進による家計の生活圧迫や企業業績悪化を受けた脱炭素への消極化、④ロシアの脱炭素の遅れや国際社会の分断による脱炭素に向けた国際協調の乱れ。

一方、気候変動対応に時間的猶予なし。国連の報告書によれば、温暖化ペースは従来予測より速く、2040 年までに産業革命以前に比べた気温上昇が1.5℃超となり、2050 年脱炭素で目標とする気温上昇幅を超える可能性。

脱炭素の実現には数十年にわたる超長期の取り組みが必要であり、今後も折に触れて逆風に直面する可能性大。世界が協調して逆風を乗り越える仕組みを作り、脱炭素の持続性を高めるべき。具体的なポイントは次の3つ。
①現実的な脱炭素戦略の検討
再エネ拡大ペースや原発利用、省エネ加速などに関する現実的な議論を行い、実現可能性の高い脱炭素戦略を立案。
②インフレ・景気減速でも脱炭素が失速しない仕組み作り
炭素価格や助成金による脱炭素への経済合理性の付与と脱炭素の取り組みに対する負担軽減策を組み合わせて導入。
③国際連携の枠組み維持・強化
ロシアを含めた脱炭素の継続的な議論や新しい国際連携の枠組み創設。脱炭素に必要な資源の安定供給を含め、各国が連携して脱炭素戦略を立案。





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