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リサーチ・アイ No.2022-004

経常収支の悪化、資源高のほか経済正常化の遅れも要因

2022年04月13日 内村佳奈子、小澤智彦


わが国では経常収支の黒字が急減。四半期ベースの経常黒字は直近1~3月期にコロナ前と比べて4兆円減少。このうち、エネルギー関連の減少額は1兆円で、残りの3兆円はそれ以外の財・サービス取引によるもの。経常黒字の減少は、資源高によるエネルギー関連の輸入急増だけでなく、以下の2点も影響。

第1に、供給制約による輸出回復の遅れ。海外需要が回復しているにもかかわらず、原材料や部品の不足が響き、輸出は停滞。なかでも、半導体不足で減産を強いられる自動車では、世界経済の成長ペースと比べて輸出が大きく下振れ。第2に、入国制限によるインバウンド需要の減少。コロナ流行後の厳しい水際対策で訪日外客数が減少したため、サービス収支のうち旅行受取が大きく減少。

依然として自動車の供給制約が長引いているほか、入国制限の緩和が進む海外主要国とは対照的に、わが国では観光目的の入国制限が継続しているため、財・サービス輸出の回復は期待薄。加えて、資源高などで輸入が一段と上振れることから、当面の経常黒字はさらに減少する見込み。


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