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リサーチ・フォーカス No.2022-001

欧米主要銀行の2021年度決算 ~ 業績回復が鮮明となるも、事業環境は視界不良~

2022年04月08日 谷口栄治


欧米主要銀行の2021年決算をみれば、トップライン収益が回復傾向にあるほか、純利益が過去最高益となる金融機関が数多く存在するなど、業績は総じて好調。コロナ影響が大きかった2020~21年の事業環境の概況、ならびに今後想定される変化は以下の通り。
(ネット金利収入)
先進諸国の金融緩和によって低金利環境が長期化するなか、ネット金利収入の減少が続いてきたが、今後は、金融政策の正常化(利上げ)により、利鞘の改善、同収入の回復を期待可能。
(非金利収益・・・投資銀行ビジネス)
コロナ禍後の事業環境の変化を背景に、企業の事業再編や起業等のニーズが高まり、投資銀行ビジネスは好調。今後は、ウクライナ危機等により先行き不透明感が増すなか、企業活動が停滞するリスクあり。
(マーケット関連、ウェルスマネジメント)
過剰流動性の状況下、金融市場のボラティリティ増大、リスク性資産の価格上昇等を受け、マーケットやウェルスマネジメント関連収益が増加。今後は、金融政策の正常化(量的引き締め、QT)により従来の過剰流動性環境が転換し、市場環境の悪化から収益の下押し圧力が高まる恐れ。
(クレジットコスト)
コロナ禍に伴う経済活動の停滞により多額のクレジットコストが発生したものの、その後の景気回復により、戻り益が発生。他方、資源価格の急上昇等により、景気減速懸念が台頭しており、クレジットコストの再増加に留意が必要。

欧米銀の決算から得られるわが国金融機関経営や金融システム安定に向けた示唆は以下の通り。
①経済活動の活性化と感染対策の両立が、金融システムの安定性の観点からも重要。
②2022年の金融機関を取り巻く事業環境は視界不良。本邦金融機関も海外からのリスクの波及に要注意。
③競争力強化に向けて、デジタル投資や「人への投資」を通じた構造改革や新たな成長領域開拓が不可欠。


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