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リサーチ・フォーカス No.2021-051

加速するインドの少子化~人口ピークのタイミングは2040 年代に早まる可能性~

2022年02月04日 熊谷章太郎


インドで少子化が加速している。先般公表された調査結果によれば、合計特殊出生率が2.0 と人口置換水準(2.1)を下回る水準に低下していることが判明した。なかでも、都市部の出生率は1.6 と先進国並みに低下している。コロナ禍の発生前から希望出生率(結婚や出産の希望がかなった場合の出生率)が2を下回り続けてきたことを踏まえると、今後、出生率は一段と低下する公算が大きい。

これまで、インドの人口は2050 年代後半にピークを迎え、16 億人強に達すると見込まれていた。しかし、少子化が予想以上に加速していることから、2040 年代前半に15 億人弱でピークを迎える可能性が高まっている。

現在、インドは莫大な人口に起因する経済・社会問題を抱えている。具体的には、失業問題やそれに伴う貧困・飢餓、公的医療・教育サービスの供給不足といった問題などである。少子化の加速はそれらの問題を緩和させるメリットがあり、問題への適切な対応と着実な経済成長を促す政策の舵取りに成功すれば2040 年代前半までの「人口ボーナス期」のプラス効果を増幅させる可能性が高い。ただしその場合、「人口オーナス期」に突入する2040 年代後半以降、少子化が成長力を低下させるマイナス効果が大きくなる点には留意する必要がある。


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