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ユニットケアに係る研修カリキュラムのあり方に関する調査研究事業

2026年09月28日 石田遥太郎、小林郁也、堀俊太郎、見上日奈子


*本事業は、令和7年度老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進等事業として実施したものです。

1.事業の背景・目的
 ユニット型施設とは、入居者10人程度を「ユニット」とするグループに分けて介護サービスを提供する介護施設である。これらの施設では、個々の入居者に着目して個別のケアを行う「ユニットケア」が推進されている。ユニットケアの実践には高い意識と技術が求められることから、平成15 年より、ユニット型施設に所属するユニットリーダーおよび施設管理者を主な対象としたユニットケア研修が行われている。
 過年度調査研究において、入居者の要介護度の重度化や人手不足など、ユニット型施設を取り巻く環境が大きく変化していることを踏まえ、①ユニットリーダーに求められる知識・スキル・行動様式を整理し、②ユニットケア研修の内容・実施方法等の見直しを検討した。本事業では、過年度調査研究の成果を踏まえつつ、ユニットケア研修の研修カリキュラムの見直し案を作成した。

2.事業の概要
 まず、ユニット型施設で各階層(施設長/介護主任/リーダー/一般職員)が担う業務・役割や必要となる能力の実態を把握するとともに、ユニットケアの現場実践に向けた課題などを収集するために、ユニットケアの好事例となる施設のユニットリーダーおよび施設管理者に対するヒアリングを行った。その結果に基づき、(1)ユニットケア研修実施における効果向上のための「重点事項」、(2)リーダー以外の職員に対する教育支援のあり方などを整理し、有識者からなる検討委員会において、より良いユニットケア研修に向けた議論を行った。

3.事業の成果

(1)ユニットケア研修実施における効果向上のための「重点事項」
 ヒアリング調査や有識者検討委員会での議論などを踏まえ、ユニットケア研修の内容をより時流に即し、かつ、実践的な内容とするため、研修のテーマごとに、ユニットケア研修の実施における「重点事項」を整理した。具体的には、例えば、ユニット型施設の設備面の特徴と職員間連携や多職種協働に基づく個別ケアの両面からユニットケアの具体的な実践方法を学ぶことや、演習等を通じて現場での実践につながる研修内容とすることが挙げられる。

(2)リーダー以外の職員に対する教育支援のあり方など
 ヒアリング調査では、現場課題として、ユニット内のリーダー以外の職員からユニットケアに対する理解や共感を得ることができず、現場実践が進みにくいことが示唆された。そこで、リーダー以外の職員が学ぶ基礎的な内容について整理を行った。
 さらに、研修構成や研修受講者に課されている事前課題・事後課題の内容および研修中の活用方法等、講義・演習のカリキュラムの見直し以外に考えられる検討事項の整理を行った。

4.今後の課題
 本事業で整理したリーダー以外の職員が学ぶ基礎的な内容については、その教育方法や教材等について、より詳細な検討を今後行う必要がある。あわせて、ユニットリーダー研修の実地研修の内容や教育施設としての質の担保、より実践的な研修内容の充実や研修団体ごとの独自性・工夫の発揮につながるカリキュラムのあり方についてもさらなる検討を行う必要がある。

※本調査研究事業の詳細につきましては、下記の報告書をご参照ください。
報告書

【本件に関するお問い合わせ】
リサーチ・コンサルティング部門 シニアマネジャー 石田遥太郎
E-mail:ishida.yotaro@jri.co.jp

※記事は執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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