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一年を振り返ると、2010年は日本にとって真に厳しい年でした。...

2011年01月12日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。(2011/01/12)
新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

一年を振り返ると、2010年は日本にとって真に厳しい年でした。新しい年を良い年にするためには、この一年間に得たことをしっかりと学び、実行に移すことが必要です。

シンガポール、香港、上海、バンコクなど、東アジアの中心的な都市は、低迷する日本を尻目に隆盛を謳歌しています。これらの都市を歩いていて気がつくのは、日本よりはるかにグローバル化が進んでいる、ということです。多くの人種の人たちが闊歩し、色々な言語が飛び交い、英語は当たり前のように通じる、のがアジアをリードする都市群です。それに比べると、東京ですら、限りなく日本人と日本語に染められているように見えます。こうした現状を変えない限り、日本が今の低迷から脱することはできません。

2010年に起こった将来に向けた憂うべき出来事の一つは若者の就職難です。一方で、企業は海外で逞しく活動できる人材の育成と現地での優秀な人材の確保に力を入れています。こうしたギャップを埋めるためには、海を超えて、異なった国の、異なった言語、異なった文化の人たちとやりとりができる若者を増やすしかありません。

政策的な意図もあり、日本は内需の幻想に囚われ過ぎたのではないでしょうか。人口減少や高齢化で国内市場の拡大が望めない中、日本が豊かであり続けるためには、入るにおいても出においても、ボーダーレスが日常的であるような国に再構築することが唯一のパスなのです。そのことを共有するのが卯年の飛躍の足場と言えます。

※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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