クローズアップテーマ
4-18.健康サービス(3)~食事指導~
2007年12月04日 大谷倫恵
メタボ対策には、食事管理も、運動、検査同様に重要な観点となる。健康な身体を維持するためには、バランスのよい食事、栄養摂取を心がけることが必要である。
厚生労働省、農林水産省などが積極的に推進している「食事バランスガイド」は、食事を主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物に分類、それぞれについて一日の適度な摂取量を提示している。一日の食事を通して、バランスよく栄養を摂取するとともに、健康づくりにも役立ててもらおうという狙いがある。カロリーやビタミン、たんぱく質といった個別の栄養素に着目したものではなく、「皿」単位でより分かりやすく表示しているところに特徴がある。だが、たとえば昼食メニューを選ぶときにこの表を思い出すのは至難の業であり、実用性に欠ける面がある。
食事と健康管理に連携を持たせた実践的なプログラムが米国で開発されている。欧米を中心に1,500万人が参加するWeight Watchers(ウェイト・ウォッチャーズ)である。ウェイト・ウォッチャーズは、食べ物と運動をそれぞれポイント化し、食事ポイントと運動ポイントを連動させたプログラムである。利用者が多いため、食事ポイントは市販の製品の包装箱にも表示されている。利用者にとっては、身長、体重にあったポイント範囲内に収まるように食事をすればよく、オーバー分は運動をして消費し調節する。
全世界で1500万人の参加者からの参加費およびポイント貼付のライセンス収入で収益を上げており、ニューヨーク証券取引所に上場もしている。
だが、ウェイト・ウォッチャーズはポイント化において栄養バランスが考慮されていない欠点がある。肥満対策(ダイエット)が目的なら、栄養バランスもとれた低カロリー食を活用する方が手軽で実行力が高い。マイクロダイエットなら1食170kcal(ドリンク)~260kcal(リゾット)である。もう少しまともな食事でもニチレイの低カロリー食なら320kcalで済む。1日1、2食を低カロリー食にして1駅分歩けばメタボリック対策には十分だろう。
健保に求められていることは、メニューの整備と確実に実施に導くことである。本人が購入すれば良いとの考え方があるが、取組み当初は低カロリー食を支給して対象者に効果を実感してもらう方が双方にプラスではないだろううか。健康指導のための予算確保、カフェテリアプランのポイントを有効活用するなど、さまざまな方策が考えられる。

