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8月30日に行われた衆議院選挙では圧倒的な差をもって政権交代が実現しました。その原動力となったのは、半世紀続いた旧来体制を変えて欲しい、...

2009年09月08日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。(2009/09/08)
8月30日に行われた衆議院選挙では圧倒的な差をもって政権交代が実現しました。その原動力となったのは、半世紀続いた旧来体制を変えて欲しい、と願う国民の声であったことは多くの方が指摘されているところです。期待どおり旧弊を廃した新しい政策構造が実現すれば、その影響は多くの分野に及ぶはずです。

創発戦略センターが関わる分野で注目されるのは、ポスト京都に向けた温室効果ガスの削減目標です。民主党が掲げる1990年対比25%減という2020年までの中期目標は自民党時代の目標とは次元の違うレベルです。調整型の政策運営から政治主導の政策運営への試金石ともなる政策といえます。

新しい目標に対しては産業界を中心に懸念する声が上がっていますが、日本が次の時代をリードするために重要な政策と考えます。これまで調整型の政策運営に終始したことにより、既に、風力発電の国際市場は海外勢に席巻され、2005年まで世界市場の半分を手中にしていた太陽光発電でも上位を海外に奪われました。ここで、エネルギー効率で世界最高にいることに甘んじ、保守的な目標を掲げれば、お家芸である省エネルギーの分野でもポジションの低下を許すことにつながるでしょう。

今、日本に必要なのは、内向き指向を廃し、将来のために厳しいハードルを敢えて課す姿勢であると思います。政権交代がそうした目線を取り戻すきっかけとなることを期待します。
[ Ikuma's Photo ]
[写真上・下]最近有名な北海道の美瑛の丘です。北海道特有の雄大な景色ですが、人間の手が入った丘の連なりが特有の癒し感を与えているのかもしれません。
 ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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