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具体的な日程は決まっていませんが、近く衆議院選挙が実施されます。日本が置かれた状況を考えると今回の選挙結果は、日本の将来にとって極めて重要な...

2009年07月07日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。(2009/07/07)
具体的な日程は決まっていませんが、近く衆議院選挙が実施されます。日本が置かれた状況を考えると今回の選挙結果は、日本の将来にとって極めて重要なものとなるはずです。地球環境問題などもありますが、見逃せないのは国際舞台での日本の新たなポジションです。次期政権下で、世界第二の経済大国、という我々が長年与件としてきた環境が変わるからです。言うまでもなく、中国が日本を抜いて世界第二の経済大国となることが理由です。そして、現在の経済成長率の差を考えれば、二位争いの期間はわずかで終わり、ほどなく米中二大経済大国が君臨する時代が来ることでしょう。太平洋の中で二つの大国に挟まれる、という状況が一層顕著になるのが次の時代の日本のポジションといえます。

日本の産業界や政策には世界第二の経済大国の地位に甘んじてきたところがあります。例えば、世界第二の国内市場があるがためにグローバルな戦略が疎かになる、といった面です。次の数年間では、こうした内向き思考を廃し国際的に一層開かれた姿勢を示さなくてはなりません。この2、3年、米中両国は政治手腕を見せたと思います。中国では、胡錦濤政権が四川大地震や国内問題などを抱えながら、北京オリンピックを成功させましたし、金融危機でも安定感のある対応を見せました。アメリカではオバマ政権が金融危機にまつわる諸問題にとりあえず対処しつつあるように見えます。両国に共通するのは危機に際してタフであり、高い専門知識を持った人材を擁していることです。こうした両国に伍していくための体制を作り出せるかどうかが日本に問われます。

政治にも大いに期待したいところですが、我々一人一人が新しい時代に向けた自覚を持つことも重要なのでしょう。
[ Ikuma's Photo ]
[写真上]日本三大名瀑の一つ、茨城県の袋田の滝に行ってきました。夏でも涼しい関東の名所です。
[写真下]うっとうしい梅雨の時期ですが、アジサイは雨に濡れて一層鮮やかです。
 ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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