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PFIの仕事で2年ぶりにロンドンに出張してきました。日本人がロンドンに行って驚くのは物価の高さです。

2008年03月18日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。 (2008/03/18)
PFIの仕事で2年ぶりにロンドンに出張してきました。日本人がロンドンに行って驚くのは物価の高さです。地下鉄は噂どおり15分ほどで4ポンド(約880円)もしました。ガソリンは1リットル1ポンド強(約220円)です。金融街として有名なシティでは何千円もする昼食が普通にあります。宿泊もシンプルなホテルで日本のトップクラスのホテル並みの料金を取られます。

ロンドンの物価の高さは有名ですが、最近は他の国でも割高感を感じることがあります。例えば、中国でも上海のホテルの値段は既に東京並み、場所によってはそれ以上になることもあります。かつては、海外に行けば宿泊、食事、買い物等、あらゆるものが日本より割安な値段で楽しめる、と思ったものですが、最近は、むしろ日本の方が安いことが少なくありません。国内と海外の物価のイメージが逆転してしまったのは、日本の経済的な地位が落ちていることの現われなのではないでしょうか。最近では円高が問題になっていますが、購買力ベースで見ると日本の経済力は見た目以上に低下しているのかもしれません。

一方、国内に目を転じると、空港会社への出資規制問題、ポスト京都での出遅れ、株式の持合等、グローバルな視点を失ったと思える動きが目に付きます。古くは遣唐使の時代から、海外に目を開いたときこそ、この国は発展してきました。こうした歴史に加えて、日本は既に人口減少時代に突入しています。その中で、今の豊かさを維持するには、海を超え、世界中の活力を取り込もうと思う気持ちが必要なのです。
[ Ikuma's Photo ]
[写真上]ロンドンのヒースロー空港は資本も運営も開かれた国際空港です。
離陸の瞬間を撮りました。
  ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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