IKUMA message
このメルマガでも紹介した鹿児島県垂水市のバイオガスプラントの竣工式に出席してきました。
2007年11月20日 井熊均
「創発戦略センター」所長の井熊均です。 (2007/11/20) | |||
地球温暖化問題が従来の環境問題と決定的に違うのは、無味、無害、無臭の二酸化炭素が我々の生活を脅かしていることです。ここでは有害物質の排除に重点をおいてきた環境対策は十分に機能しません。問題の根源が人体への害の有無ではなく人間活動と地球のキャパシティのバランスが崩れてしまった点にあるからです。同じような問題は農業にも起こります。地球上の地面と淡水の量に依存している以上、人間活動に供給できる食料には限りがあるからです。今まで、無害の二酸化炭素の排出削減に巨額の資金を投入せざるを得なくなったように、いくら資金を出しても食料が手に入らなくなる時代がくるかもしれません。そうなれば、食料自給率わずか40%という日本は深刻な状況に陥ることになります。こうした事態を避けるために必要なのは日本の農業の活力を挙げ、農業に人と資金が向かうようにすることです。そのためには色々な方法があるでしょうが、需要が拡大する再生可能エネルギーとの一体的な運営は重要な取り組みの一つになるはずです。農業はバイオエネルギーの最大の源泉だからです。 振り返ると、温暖化問題で先行する欧州諸国は食料自給率100%を達成するだけの農業基盤を持っています。日本でも農業と再生可能エネルギーが一体となった事業が普及することを期待します。 | |||
[ Ikuma's Photo ] [写真上・下]竣工式の様子です。
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