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新潟県中越沖地震では多くの方々が被災されました。

2007年07月24日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。 (2007/07/24)
新潟県中越沖地震では多くの方々が被災されました。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

日本列島は至る所に活断層があると言われますので、日本中全ての人が震災に備えなくてはなりません。また、昨今地球温暖化で異常気象が発生していますから、地震以外にもどんな自然災害が起こるか分かりません。

自然災害の怖いところは、建築、土木、電気ガス水道等の構造物を整備する際に設定する設計条件を超える災害が起こっても不思議がないことです。大学では機械工学科で構造力学を学び、三菱重工では地震、強風、津波などを踏まえた強度設計を担当しました。その経験から言えば、強度設計は人間が知り得る範囲の外的な力を与えた場合に構造物が破壊しないようにしているに過ぎません。地球の歴史から見れば、我々の知り得る情報はごく一部ですから、想像を超える力が構造物に加わることは十分にあり得ます。人類にとって巨大に見える地震、台風、水害も、地球から見れば、僅かな揺れ、大気の動き、水面のうねりに過ぎないのです。

自然環境も変わりますし、新しい発見もありますから、知り得た段階で構造物の強度を高めることは重要です。しかし、いかに研究を重ねても想像を超えた災害が起こり得るのなら、起こった被害をいかに少なくするためのリスクマネジメント、あるいは、被災された方々ができるだけ早くかつての生活に戻るための社会システムを創り上げることにもっと力を入れていくべきと思います。大きな自然災害が起こるたびに、何故、被災された方々にもっと思い切った救済ができないのか、と思う方は少なくないのではないでしょうか。我々が自然と向き合っていくために、やらなくてはいけないことはまだまだたくさんあります。
[ Ikuma's Photo ]
[写真上・下] 新艇の進水式を行いました。
新しい艇を購入すると、どこのクラブでも選手の安全と必勝を期してこうした行事を行うのです。

  ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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