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日本でも自動車燃料としてバイオエタノールの利用が始まりました。

2007年05月15日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。 (2007/05/15)
日本でも自動車燃料としてバイオエタノールの利用が始まりました。先行する国から見るとまだわずかな量ですが、循環可能なエネルギーで我々の生活をいかに賄うか、という考え方はますます重要になります。そのために大切なのが、石油や石炭といった化石燃料からバイオエタノールを始めとする再生可能エネルギーへの転換です。しかし、地球温暖化問題はこうしたエネルギー転換だけで終わらない可能性があります。単純にエネルギーを転換しただけでは、浴びるようにエネルギーを消費する現代社会の構造は変わらないからです。地球の営みの中で限られた量しか発生しない再生可能エネルギーを利用するには、エネルギーの使い方そのものを変えなくてはならなくなる可能性があります。

農作物を作る場合、農作業のために投入したエネルギーと収穫された農作物の持つエネルギーの比率を比べると、大型の機械を使った近代的な農業よりも人間が体を動かして耕作する方が効率性は高いといいます。確かに、自動車が使う燃料が持っているエネルギーに比べたら、人間が食べる食物のエネルギーは知れたものです。言い換えると、エネルギー効率という観点から見ると、生物のエネルギー利用の仕組みは実に上手くできているのです。

日本総合研究所ではかつて「生命論パラダイムの時代」というシンポジウムを行いました。地球環境問題を突き詰めていくと、産業革命以来の内燃機関を中心としたエネルギー利用の仕組み自体が見直されなくてはならない時代が来るかもしれません。
[ Ikuma's Photo ]
[写真上・下] 生物のエネルギー効率を追求して自宅から数km離れたイベントを徒歩で見に行きました。晴天の下、小川に沿って数百の鯉のぼりが泳ぐ姿は実に清清しかったです。
  ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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