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アメリカのオバマ大統領の就任演説を聴かれた方はたくさんいると思います。この演説の評価は文章にした時の内容よりも、いかに多くの人の心を動かしたかにあります。

2009年02月03日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。(2009/02/03)
アメリカのオバマ大統領の就任演説を聴かれた方はたくさんいると思います。この演説の評価は文章にした時の内容よりも、いかに多くの人の心を動かしたかにあります。世界が歴史的な苦境に覆われる中、誰しも将来を指し示してくれる力強い言葉を求めているからです。そして、間違いなくオバマ大統領はアメリカという枠組みさえ超え、何億人という人の心を動かすことに成功しました。大統領としての本当の評価はこれからですし、厳しい環境を跳ね返せるかどうかは誰にも分かりませんが、「彼ならやってくれるかもしれない」と多くの人が思っていることは確かです。

一方、大統領の演説に感銘すると同時に、国内を振り返り落胆した人も少なくなかったのではないでしょうか。アメリカだけでなく、かつて英国病から立ち直るためにサッチャー首相が選び出されたように、欧米諸国では国が危機に直面した時、力強く国を引っ張るリーダーが登場します。目先の経済危機だけでなく、中長期的に見た時にいくつもの難題を抱える日本もそうありたいものです。

ただし、こう考える時、多くの人の心を動かし得る人材が日本にいないと嘆くのは間違いだと思います。この国にも苦境を脱し、成長を遂げた歴史がありますし、その根源となったDNAとそこから生まれた人材はいるはずだからです。問題とすべきはそうした人材を選ぶ力が我々の社会にあるかどうかです。そして、その問いは国政だけでなく、日常の世界にも向けられなくてはなりません。国の方向は日々の価値観の総和であるのですから。
[ Ikuma's Photo ]
[写真上]今年も、創発戦略センターのメンバーで明治神宮に初詣に行きました。
 ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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