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早いもので、今週で6月もほぼ終わり第一四半期が完了します。7月はいよいよ北海道で洞爺湖サミットが開催されます。

2008年06月24日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。(2008/06/24)
早いもので、今週で6月もほぼ終わり第一四半期が完了します。7月はいよいよ北海道で洞爺湖サミットが開催されます。開催国日本としては地球温暖化の対策を先導する環境先進国と見られるか、消極派と見られるかの重要な局面です。

地球温暖化対策で大きな問題となっているのは、中国、インドなどの新興国がどのように位置づけられるかです。この点について、アメリカなどは、既に温室効果ガスの大排出国となっているこれらの国々を参加させることは必須と主張しています。地球温暖化対策の効果という点ではその通りですが、事を進めるに当たっての順序を見失った主張でもあります。温室効果ガスの濃度が今日のレベルに達してしまった責任は先進国にあるからです。そこで、自らの排出削減をコミットしようとせず、新興国を巻き込もうとしても、付いて来ない国が出てくるのは当然です。

地球環境問題、資源価格の高騰など、世界が大きな転換点に直面していることは間違いありません。こうした時代に多くの国の賛同を得るために何よりも必要なのは、次世代を拓くために、認めるべきところは認め、自ら率先しようとする潔い姿なのではないでしょうか。経済力が社会の中心であるかのような20世紀末の風潮に対して、ソフトパワーの重要性を指摘する声が多くあります。地球温暖化問題では、超大国としての地位が明確になる一方で、ソフトパワーで世界を引っ張ることができないアメリカの混迷を見る思いです。

翻って、日本も2050年に温室効果ガスを半減するための中期目標なしにサミットに望まざるを得ない状況にあります。議長国としての舵取りと英断が問われるところです。潔さを尊んできたこの国の根っこの価値観が発揮されることを期待します。
[ Ikuma's Photo ]
[写真上・下]南房総は美しいリアス式海岸が広がっています。
小さい頃、夏には何度も訪れたので個人的は大変郷愁があります。
写真は、勝浦の海中公園から写したものです。海中にも魚がたくさんいて、少し安心しました。
 ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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