コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経営コラム

IKUMA message

先日、邪魔になりつつあったレコードを整理しようと思っていたら、家族がプレーヤーを引きずり出してきたので、10年振りに針を落としてみました。

2006年06月06日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。 (2006/06/06)
Photo1
 先日、邪魔になりつつあったレコードを整理しようと思っていたら、家族がプレーヤーを引きずり出してきたので、10年振りに針を落としてみました。久しぶりに聞くレコードの音はCDやアイポッドを聞きなれた耳にはたいそう重厚に響きました。CDは人間の可聴範囲の音を収録しているはずですから、聴き取れないはずの音が何かを伝えているのでしょうか。

 音に感動したついでに、レコードジャケットを広げてみました。サイズの違いもあり、レコードジャケットのデザインはCDに比べてはるかにアーティスティックです。ジャケットの帯に書いてある言葉も刺激的な表現が目立ちます。

 まだ世の中にデジタルの音がなかった時代、音楽は今よりずっと神聖なものであったように思います。レコード針、アンプ、プレーヤー、スピーカーも各々特性がありました。音楽好きの人は思い思いの組み合わせで好みの音を聴いたものです。友達が持っている機器が欲しくて、アルバイトをしたこともあります。

 レコードの扱いにも神経を使いました。レコード面に触れないことはもちろんのこと、レコード盤を拭くクリーナー、静電気防止のスプレー、等で手入れをし、保管場所にも気を使いました。

大学のそばにはジャズ喫茶が何軒かあって、会話が一切ない薄暗い店内でずっとジャズを聴いている人が何人もいました。

 デジタル技術の発達で音楽は確かに身近なものになりました。それはそれで良いことなのでしょうが、イージーになった分、聴く方も本物の音を聴き分けることができなくなっているように思います。技術の進歩だけに身を任せていると、人間として一番大切な感性や判断力が失われることになるのかもしれません。
[ Ikuma's Photo ]
[写真上]雨上がりで虹が見えました。
[写真下]昔のレコードジャケットはアーティスティックでした。
Photo2
  ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
経営コラム
経営コラム一覧
オピニオン
日本総研ニュースレター
先端技術リサーチ
カテゴリー別

業務別

産業別


YouTube

レポートに関する
お問い合わせ