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気軽な夜のコミュニケーション(立ち飲み)

2008年04月15日 宮田雅之


全く関心のなかった場所に、ふとしたキッカケで訪れて見ると、案外良かった…と言う体験は、誰にもあると思います。筆者とって「立ち飲み店」がそれに当たります。

「立ち飲み店」と言えば、新橋や浜松町でおじ様サラリーマンが楽しそうに談笑している風景が目に浮かびます。大衆的なお店は好きですが、筆者にとってお酒はゆっくり座って楽しむもの。立ち飲み店は「立って飲まなければならない」苦痛の伴う場、というネガティブなイメージしかありませんでした。

ある時、先輩と飲むことになりました。ある立ち飲み店が待ち合わせ場所として指定されましたが、軽く一杯飲んで、次のお店に行くものと思っていました。しかし、結果として、4時間近くその立ち飲み店で過ごしてしまいました。さすがに毎回長時間過ごしたい場所ではありませんが、「意外と楽しい場所」と、それまでのネガティブイメージが一変した瞬間でした。

筆者にとって立ち飲み店は、今や夜のテリトリーの一つとしてすっかり定着しています。仲間内では、立ち飲み好きな人を「立ち飲ミスト」と呼んでいますが、筆者は紛れも無い立ち飲ミストの一人です。

では、立ち飲み店の魅力は何なのか。ざっと挙げてみると、下記の通りです。
(1) 便利な場所にあるので行きやすい
(2) 短時間利用に適している
(3) 低単価なので安く済ませることが可能
(4) 小ぎれいな店も多く、オシャレな人も誘える
(5) 立っているので、飲みすぎることがない
(6) 何となく割安感がある

また、立場を変えて、店舗経営者の視点で考えてみると、下記のようなメリットが挙げられます。
(1) 隙間スペースで営業できるので、店舗経費を抑えられる
(2) 椅子席に比べて、一人当りのスペースが小さくて済む
(3) 回転が速い
(4) 詰めてもらえば、デッドスペースをゼロにできる

某新聞で、立ち飲み店の数がここ数年で3倍に増えた、という記事を見たことがあります。上記のように、利用者と経営者の両面の視点から分析してみても納得の感があります。今後も、新しい挑戦者による趣向を凝らした店舗が登場することを期待して止みません。

最後に、筆者からの提案。立ち飲み店をプライベートだけではなく、職場の人達と利用してみては如何でしょうか。昨今、敬遠されがちな「飲ニケーション」ですが、立ち飲み店であれば、誘う方も誘われる方も気軽です。オシャレなお店も続々オープンしていますので、案外若い女性社員が詳しい情報を持っているかもしれません。


都心の新しいビルにも立ち飲み店が進出しています。
(写真は丸の内のTOKIA)

※当レポートは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
※当レポートに掲載されている写真は、資料用に研究員個人が撮影したものです。
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