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カーボンニュートラルって何?

2008年08月19日 村上芽


 カーボンニュートラルとは、炭素中立と訳されることもありますが、特定の人間活動が大気中に炭素を純増させないことを指します。2006年のオックスフォード・アメリカン・ディクショナリーが取り上げ、"making no net release of carbon dioxide to the atmosphere"と定義しています。

 他の「カーボン○○」用語とともに説明すると、次のとおりです。

(1)まず、特定の活動から出るカーボンの量(=カーボンフットプリント)を算出し、それをなるべく小さくする(削減する)努力をする。活動は、ライフサイクルで評価する。

(2)それでも削減しきれず、排出してしまう部分について、カーボンオフセットをする。(排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により排出される温室効果ガスを埋め合わせることです。)

(3)その結果、カーボンニュートラルになる。

 「カーボンのフットプリントを小さくしてオフセットしたら、ニュートラルになる」、または「フットプリントをゼロまで小さくしてニュートラルになる。」というわけです。まるで早口言葉のようですが、ひとつひとつ訳語を当てはめると「炭素の足跡を小さくして相殺して中立になる。」となります。

 最近は、「オフセット商品」が増えていますが、「ニュートラルです。」と宣言する活動や企業も出てきています。

 このような用語に接するときには、
・何をニュートラルといっているのか、範囲(バウンダリ)に注目する
・バックデータが公表されているか、透明性を確認する
・その企業の経営戦略と明確に連動しているのか、単発のイベントなのかを注意する

という視点を持つことをお勧めします。企業の側では、対象が不明瞭だったり、バックデータが不足していたりするなどの問題点も指摘され始めていることに留意する必要があります(NGOのforum for the futureも指摘しています)。温室効果ガスの大幅削減が急務な中で、このような取り組みを行う企業は少なからず先進的なやる気に満ちているはずです。せっかくなら逆に批判されないような「ニュートラル」であってほしいと考えます。
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