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EST推進地域・団体 登録制度が開始されました
2008年05月01日 熊井 大
EST(環境的に持続可能な交通)、すなわち長期的視野に立って交通・環境政策を策定・実施する取組みは、運輸部門が地球・地域環境に及ぼす負荷の削減、とりわけ脱温暖化社会を目指した温室効果ガスの長期的・継続的な排出削減を目指すものであり、短期的には、京都議定書遵守のために政府が掲げる2010年度の温室効果ガス削減目標の達成を目指しています。
http://www.estfukyu.jp/mezashite.html#3
京都議定書目標達成計画では「ESTの実現」が運輸部門の対策・施策の一つとして掲げられており、国の支援のもと、全国27地域でESTモデル事業が実施されています。
このようなESTを目指す取組みの一層の普及を図るため、国、業界団体、学識経験者等で構成されているEST普及推進委員会(事務局:交通エコロジー・モビリティ財団)によって、今年度から「ESTを目指して、環境改善目標を伴った交通環境対策を推進すること」を誓う地方自治体を登録する制度が開始されました。
http://www.estfukyu.jp/estsuishinchiiki.html
現時点におけるこの制度のメリットは、ESTポータルサイトにおいて、登録された地域・団体を公表し、PRすることや、登録された地域・団体は、ESTマークを使用することができる等ですが、今後、この制度を魅力あるものにしていくために、いろいろと努力を続けていくそうです。
交通環境対策において、各地域・団体が各々対策を取組むよりも、地域・団体間で連携できる部分は、連携した方が施策としての効果が高まる場合があります。例えば、この登録制度のように、社会への周知や普及啓発に関わる部分は、特にこの効果があると考えられます。そのため、私も多くの地域・団体が、このEST推進地域・団体登録制度に参加することを期待しています。