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Sohatsu Eyes

多様性こそ創発の根源

2005年07月26日 王 婷



最近よく「多様性を重んじる」、「違いを分かち合う」という言葉を耳にします。 先週の日経ビジネスには、「変人よ、集まれ」というタイトルで、全日空の山元峯生新社長のインタビュー記事が掲載されています。タイトルにある通り、多様な人材による新しいアイデアの創出、新しいアイデアによる企業の成長を追い求める山元社長の熱意が行間の随所にあふれています。これで、新卒の就職人気企業ランキングのトップに躍進した全日空の成功の原因がなんとなく理解できたような気がします。

インターネットの発達により、商品や会社の経営戦略の「持ち時間」が短縮化されます。今日の新しいものは、瞬時に世界に広がり、明日にはもう古くなってしまいます。著しく変化し続ける世の中で勝ち続けるには、次々と新しいものを創りだすことしか方法がありません。そのため、瞬時かつ迅速に新しいアイデアを作り出すシステム作りが重要であります。このシステムの基礎を支えるのは、われわれの様々な人格、成長してきた背景、人生経験による人間の多様性だと思います。
東洋では、一般的に儒教などの影響で、「でる杭は打たれる」という諺が象徴するように、同じ意思を有し、行動を共にする人間同士を重んじる傾向が根強く、自分と異なる意見や行動する人を排除しがちです。今の時代では、このような教えは、もはや適用できなくなっています。
多様性は、社会の進歩を支える力になるのは違いがありません。 多様性を保つためには、視野を広げ、違うものを理解しようとする努力をしなければなりません。違いを分かり合い、違いを重んじて、違いを楽しむことこそ、新しいものを創発する源であると考えます。

※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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