Sohatsu Eyes
日々変化するオフィス
2006年01月10日 西村 慶太

主だった変化として、フリーアドレス化が挙げられます。パーティションで区切られた固定席から、パーティションのない共有席となり、個人スペースはスポーツ施設の更衣室にあるようなロッカーのみとなりました。
当然、嵩張る紙の資料や書籍は可能な限り減らさなければなりません。資料の共有やデジタル化が大きく進みました。移転の前後は廃棄される大量の資料を見て多少不安を覚えたものですが、今ではこのデジタル化は違和感なく受け入れられています。デジタルデータの事前配付やプロジェクター利用による会議のペーパーレス化もこうした流れの帰結と言えます。
もうひとつ大きいと感じている変化が、メンバーからの提案に基づいて日々行われる改善です。例えば、共有プリンターや電話の配置換え、固定席の際は各自が備えていたようなよく使う文房具セットを共有席の周囲に設置するといったものです。これらは些細なことのようにも思われますが、実際のオフィス利用の中から生まれる改善であり、痒いところに手が届くような変化を感じます。そしてこうした提案はオフィスの環境に限らず、業務の進め方や当センターの今後の方向性に関してなども含め、60以上の提案、改善点にして90近くが挙げられ、その採用の可否が検討されています。フリーアドレスとなり、グループの異なる研究員同士のコミュニケーションが増えたことや、資料のペーパーレス化、デジタル化を進める必要に迫られていることも、こうした提案を促進しているように感じます。物理的な環境だけでなく、そこで活動する人自身も日々変化していることを実感できるオフィス、とでもいえばよいでしょうか。
2006年はどのような変化を遂げていくのか、また機会があれば御紹介させていただきます。
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。